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2015年1月 2日 (金)

facebookが2015年に導入した「プライバシーベーシック」について

facebookが、2014年末に全利用者に対して、2015年1月1日から「弊社は利用規約とポリシーを改定し、Privacy Basics(プライバシーベーシック)を導入します。」と通知していました。
その中で、紹介されたプライバシーベーシックのトップページがこちらです。

https://www.facebook.com/about/basics
※この記事で紹介するfacebookの各ページのアドレスは、2015/1/2時点のものです。変更されている場合には、facebookページなどからたどってご確認ください。

今回の利用規約の変更について、facebookが利用者に事前に許可を得ずに、利用目的を拡大変更したとか、収集する情報の範囲を拡大したという指摘をする人がいますが、少なくとも、正確な表現ではないと思います。

上記ページから、すべてのことを参照できますが、個人的にポイントを3点まとめてみました。
(私個人の感想であり、ポイント選びには個人差がありますw)

1.利用規約の変更内容
https://www.facebook.com/about/privacy/update/

内容としては、facebookが収集する情報について詳細が書いてあり、一見すると、そんな詳細まで今後は取られちゃうの?とショックを受けるかもしれません。
しかし、これは従来は「facebookに送信するすべてのデータ」という大雑把な表現だったものを、具体的に列記したもので、従来と比べてより多く収集することになったわけではなく、これまで同様に継続して収集する内容を明記したということです。

2.全データのダウンロード機能
https://www.facebook.com/settings

上記の1を知って、収集されるのが嫌だからfacebookをやめたい。でも、これまでアップしたデータを簡単に移行できず削除されてしまうと困るので仕方ないから利用し続けるしかない。ということだと、利用者に事実上の選択肢がありません。しかし、これまでfacebookにアップロードしたデータを一括してダウンロードする機能に、今回わかりやすくアクセスできるようになりました。
ウェブブラウザ版facebook(ウェブブラウザでhttps://www.facebook.com/にアクセスすること)の画面右上の▼アイコンをクリックして、設定/一般を開くと画面最下部に「Facebookデータをダウンロード」があって、これを使って全データのダウンロードができます。
利用者は、これまでアップロードしたデータを人質に取られて、利用を事実上解約できないということについて配慮されています。

3.特定の広告が表示される理由の確認機能
https://www.facebook.com/about/basics/what-you-see/ads/

上記の1の利用規約の中で、facebookは情報収集の目的のうち利用者の便益として、利用者個人ごとに最適で有益な広告を表示するためだとしています。
各広告について、それをfacebookがなぜ選んだのかという理由を利用者本人が確認できるようになりました。また、その種の広告表示を本人が望まなければ今後表示されないようにすることができます。それでもマス広告として表示される広告のうち特定企業の広告表示を止めたい場合は、個別に非表示にすることもできます。

以上の1から3は、今回の変更に関係して個人的に気になったことだけ抜粋しましたが、プライバシーベーシックについては、一通り全部見てもそんなに時間はかからないので、一度見るとよいと思います。
これら1から3については、以下の観点で、よい改善だと思います。
1は、個人情報という抽象的な示し方ではなく、個人情報のどういう項目のデータを取得し利用しているかを具体的に示すことで、利用者が何について同意するかの判断材料を提供しています。
2は、保存しているデータを利用者が簡易にダウンロードできることで、利用解約時の不利益を軽減して、利用者が不同意を選択する機会を提供しています。
3は、データの利用がどのように反映されたかについて確認できるようにすることで、利用者が趣向を選択できるようにしてます。

利用規約の内容は、従来と比べて何かが変更されたというよりも、内容が具体的になったのが主です。
これまでも気にしてない人は読み返さなくても、従来との違いという点での不利益はないものと思います。
規約内容について興味ある人にとっては、これまでページが分散されていて全体像を知るのが面倒でしたが、1つのページに集約されて確認しやすくなったと思います。ただし、その結果として1ページ内で長文になっています。わかりやすくなったかというと、難易度はこれまでと変わらず、一般の人にとっては難解なままですが、1ページだけ参照すればよくなったという点で確認しやすくなりました。

ここでは、今回の変更点についてだけポイントを示しました。
しかし、facebookを利用していて投稿やアップロードしたデータの公開範囲について、設定内容を今までにちゃんと確認したことがない人は、以下の手順で一度ちゃんと確認するとよいと思います。
ウェブブラウザ版facebookで画面右上の鍵アイコンをクリックして「共有範囲を確認」から「1.投稿、2.アプリ、3.プロフィール」を画面指示に従って、順番に確認する。
特にアプリのところでは、表示されるアプリを一つずつ全部みるために、ちゃんとスクロールして、各アプリの提供会社にどういう情報の提供を自分が許可しているかを確認しましょう。これはfacebook利用中にアプリをクリックしたときに画面表示されて自分で事前に許可した内容です。アプリにアクセスするときには、内容をよく見ないでクリックしているかもしれませんが、改めて確認するとよいと思います。
なお、スマフォなどのアプリ版facebookでも設定のプライバシーとアプリの設定から同様のことができますが、操作がわかりにくいので、ウェブブラウザ版facebookから設定する方が、ミスがなくてよいと思います。

1月 2, 2015 |

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